帯状疱疹とヘルペスの違い
2019年11月13日帯状疱疹もヘルペスも、お肌に水ぶくれができるため同じような病気だと思っている人が多いです。
しかし、それぞれの病気は原因が異なる病気で、治療方法も変わってきます。
まず、ヘルペスですがヘルペスウイルスを原因とした病気で、ウイルスによる感染でお肌に水ぶくれができます。
ヘルペスウイルスは地球上に160種類ありますが、その中でも人間に感染するものは8種類あります。
口などの上半身にできるものは1型、性器など下半身にできるものが2型と呼ばれているのが特徴です。
ヘルペスの症状は口元や性器によく見られますが、全身どこにでも発症する可能性があります。
しかも、1度治ったと思っても完治することはありません。
成人の頃には誰もが体内にヘルペスウイルスを持っていると言われるほどで、再発を繰り返す病気です。
初めて感染した時の症状が1番重く、再発してからは軽くなる傾向がヘルペスにはあります。
一方、帯状疱疹は水痘帯状疱疹ウイルスが原因で起こります。
このウイルスは水疱瘡の原因ともなるもので、水疱瘡になった際にウイルスが神経の中に入り込み、免疫力が低下した時に増殖して帯状疱疹を発症するのが特徴です。
また、帯状疱疹は体の右か左のどちらかに、まるで帯をまいたのかのように水疱ができます。
水疱瘡のウイルスがどこの神経にいたのかで左右が変わり、1度症状がでると再発はしにくいです。
水疱が出来る前や出来た後などに強い痛みを発生することもありますが、発症してから早めに薬を飲むことで痛みを軽減できることがわかっています。
治療は抗ウイルス薬を使用します。
ヘルペスの場合は抗ウイルス薬が入った軟膏などを水ぶくれのある部位に塗ることが多いです。
帯状疱疹の場合は、バルトレックスなどの飲む抗ウイルス薬を使用します。
水ぶくれの数が多い場合などでは、ヘルペスでもバルトレックスを使うことがありますが、抗ウイルス薬なので同じような効果を得ることができます。
ヘルペスになる主な原因は感染者との性行為
ヘルペスになる原因はいくつかありますが、その中でも感染者との性行為でうつるものが多いです。
特に2型ヘルペスウイルスは性器などの下半身が原因となるウイルスで、性器ヘルペスとも呼ばれています。
この病気になると、性器にかゆみや痛みを感じたり、水ぶくれができるのですぐに分かるでしょう。
太もものリンパ節が腫れたり、女性の場合は排尿時に痛みを感じることもあります。
ただし、ヘルペスは性行為をしてからすぐに発症する場合と、そうでない場合に分けられます。
長いと数十年後に症状が出たというケースもあるほどです。
潜伏期間もあるので、自分がヘルペスにかかっているとはわからない段階でパートナーにうつしてしまうことも珍しくありません。
おまけに、口唇ヘルペスの原因である1型のヘルペスウイルスを持っている人のオーラルセックスにより、性器ヘルペスを引き起こしてしまうこともあるので注意しましょう。
薬を飲めば症状は治まりますが、ウイルスを体外に出すことはできません。
性行為や女性の場合は生理などの刺激で再発しやすいと言うのが特徴です。
ヘルペスは性行為を主な感染源とするので、性病というイメージがあります。
確かに、性行為でうつる病気なのですが、それがすべてではありません。
薬の効果は飲めば感じることができますが、完治したとは思わないようにして、再発に備える必要です。
自分がヘルペスであるということに気づかないまま感染を広げてしまうこともあるので、性行為の際は直接体液に触れないようにコンドームの装着をしましょう。
口唇ヘルペスから性器ヘルペスへの可能性もあるので、オーラルセックスはできる限り避けた方が安心で、もし行う際はコンドームを使うようにします。